旧Rフェイススタジオ出張所

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【ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド】 マインクラフトやテラリアにインスパイアされたディレクターがスイッチ開発について語る【翻訳】

こんにちは、こうたです。

 

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海外任天堂系情報サイト、「Nintendo Everything」にて、ゲーム雑誌「EDGE」にて行われたゼルダの伝説ブレスオブザワイルドのディレクターインタビューが掲載されていました。

Zelda: Breath of the Wild director inspired by Minecraft and Terraria, talks developing for Switch - Nintendo Everything

非常に興味深い記事でしたので翻訳して掲載したいと思います。なお翻訳は意訳や訳しきれていない部分が含まれることを予めご了承ください。

 

翻訳

過去に、ゼルダのプロデューサーである青沼英二氏がブレスオブザワイルドを製作する上で、The Elder Scrolls V: Skyrimなどのゲームにインスパイアされた事を明かしてくれました。しかし、ゲームディレクターである藤林秀麿氏はどうでしょうか?

今月藤林氏はEDGEに二つのゲームにインスパイアされたと語りました。マインクラフトとテラリアです。彼はEDGEにこう語りました。

私はむしろ、マインクラフトやテラリアにインスパイアされました。それらのゲームで発見したゲームプレイや可能性から学ぶことが出来ました。冒険や探索をしている感覚、またそれらがインスパイアする好奇心などです。

ゲーム以外の現実では、藤林氏は他の任天堂スタッフと参加した、アドベンチャークラブによるアウトドアアクティビティにインスパイアされたとの事です。

私たちは洞窟探索などを行いました。それは実際に水の中に飛び込み洞窟の中に入るなどと言ったことや、ラフティングなどです。西洋では当たり前の様に行われる事だと思いますが、日本ではかなりのアドベンチャーでした!

 藤林氏は後にEDGEに宮本茂氏がどのようにして彼のゼルダとはこうあるべきだという事を形づけたかを語りました。

ゼルダとはこうあるべきだとは、何よりも、ふしぎの木の実シリーズから15年にわたって宮本茂氏から教えていただいた事が、私の個人的な理解に影響しています。知識や経験のために私がここでゼルダの開発者としているわけではなく、人そのものが大事だという事を強く感じました。

実際の開発についての話に移ると、スイッチがプロジェクトに追加された際、藤林氏は実際に「我々は新しいアイディアを追加することが出来るか」を考えたそうです。しかしながら、彼は「今はそのことについて考えるのはベストなタイミングではないだろう」と認めています。

もちろん、我々にはと膨大な時間は残されていませんでした。しかし、ディレクターとして私はこの事で特段心を乱されることはありませんでした。私たちのプロデューサーである青沼による詳細なオーダーによって物事がパニックに陥らず、順調に進んでいたことを、強烈な印象として覚えています。個人的に、任天堂スイッチハードウェアがどのような機能を持つかを考え始め、何か我々は新しいアイディアを組み込むことが出来るかを考えたのですが、振り返ればその時に考える事は最適ではなかったのです!

次に、ゼルダのディレクターが過去に製作した携帯機のゲームについて、スイッチで製作することと比較して話してくれました。

ふしぎの木の実シリーズとふしぎの帽子は、2Dドットアートゲームとしてゲームボーイカラーゲームボーイアドバンスにリリースされました。WiiWii U任天堂スイッチに比べると、グラフィック的には全く比べることが出来ません。アニメーションや表示できるテキスト、音声、保存容量は全く比べることが出来ません。目立った大きな違いは、シンプルに我々はグラフィックにおいてごまかすことが出来ないという事です。私たちが過去にプレイヤーたちのイマジネーションにゆだねていた部分が全てリアルに表示されます。従って、以前の様な表現手法では、プレイヤーたちに奇妙な経験を与えることになりかねませんでした。

藤林氏は最終的に、ゼルダを「任天堂ハードウェアにおいて、特別に最適な描画手法」とは見ていないと述べました。パズルゲームプレイについては機能がしっかりと描かれていたとも。

実際には、ゼルダゲームが任天堂ハードウェアにおいて、特別に最適な描画手法だとは思っていません。しかしながら、ゼルダゲームの根っこは、パズルを解くことにあります。ですから、この様にシンプルになったのは、パズルを解くゲームプレイが新しい機能を見せてくれるのを簡単に理解する手法だったのです。